備忘録

思考のストレージ

陰り

先日某番組を見ていたときのこと。

 

「締め切りはある種自分の身を守るためのもの」

というようなことが伝えられていた。

一瞬、はて?と思った。

 

学生時代から締め切りに追われる日々だったような気がする。

ーレポート

ー設計課題

ー試験・卒業研究

etc...

 

その都度夜な夜な作業を進め、

目の下に大きなクマ、酷い寝癖に無精髭で学校に住んでいた。

ある種この締め切りという言葉にはいい印象は持っていない。

 

しかし、締め切りが自分の身を守るとは...

 

その方によると、

もし締め切りがなかった場合、より良いものを作れるはずだと、

際限なく繰り返し練っては壊しを繰り返してしまう。

そうならないために、期限を設けてそこへ向かってより良いものを生み出す。

 

なるほど。

設計だけではなく、何事にも共通することではあるが、

制約があれば人はすぐそれを言い訳にしたり、不満を漏らしたり...

かえって制約がなければ思考の拠り所がないだけではなく、

収束することなく、発散するばかりであろう。

 

最近思うこと。

世の中を見渡していると、皆それなりに仕事を受け日々過ごしている。

その中に身を置き、実際に体感したこと耳にしたことに衝撃を受けている。

 

今に始まったことでないが、よりその傾向が顕著であるように感じる。

それは、施主や施工業者への配慮の欠如である。

 

自分を頼って訪問してくれた施主に対し、

コミュニケーションを取ろうとしない態度をとったり、

施主と対面する際に身なりを整えなかったり、

SNSとまではいかないが、ブログにて一方的に施工業者を叩いたり。

中には公言することも控えるべきものまである。

 

諸先輩方のそんなやりとりを見ていると本当に嫌気が差す。

こうした環境の中で自分自身も愚痴や批判が多くなり嫌気が差している。

しかし、これにも負けず少しずつ時が来るまで耐え忍ぶ。

 

自分に期待していたあの頃の自分自身に。

そして、こんな私に期待をして応援してくれる全ての人たちのために。