備忘録

思考のストレージ

日常の解像度

観察の練習という本に出会った。

特に探していたのでなくたまたま出会った。

所謂ジャケ買いの一種であったと記憶している。

内容は簡潔に述べると、まず見開きでとある日常の風景が示される。

そしてページをめくるとその写真に対する著者による事象説明がある。

というものが繰り返される。

日常の中での解像度を上げ、

日頃見逃しているあらゆる事象を捉える訓練をすることができる。

 

妻と旅行ないし街中を歩いているときによくあることとして一例。

 

日頃から街中にある有名建築、

町並みを形成している建物群、

建物を特徴付けているディテール、

etc

 

そのような中でも妻はよく、

あの角にあった喫茶店が素敵だった。

さっきの焼き鳥屋さん美味しそうだった。

etc

 

同じ街の同じ道を歩いていても各々感じ取る情報が異なる。

それは日頃から張っているアンテナの違いがある。

私自身どちらかというと食にこだわりがない方なため、

日頃食に関する情報は感じ取り方が鈍いように思う。

 

しかし妻としては観光がメインであるため、

食や観光スポットに目が行ってしまうようだ。

 

これは我々の業界においても重要な視点のように思う。

以前触れた、プロであるからには好き嫌いの判別ではなく分析する義務がある。 

kthrk374483.hatenablog.com

 現場へ赴く場合、

責任感を持ちきちんと現場を見ようと思うと、

細かい部分に目が届き、誤った施工を正すことができるが、

お手伝い気分では全体の雰囲気を感じ取った時点で満足してしまうことが多いように感じる。

 

また仕事にかかわらず、日常的な人付き合いについても言えることである。

相手の些細な仕草から何かを感じ取ることも重要である。

 

これらのことは誰かに指摘され促されることで身につくものではなく、

自分自身が気づき、努力しなければならない。

何事にも結びつくことであるが、他力本願とせず、

自分を省み、気づき、少しずつ変えていこうとする気概は、

自分自身で身につけていかなければならない。

 

今年はより、この意識を定着させるため、

様々な他者に会い、多様な価値観に触れていく。

そのために有限な時間と労力を優先的に割いていこうと思う。